骨粗しょう症とは?
骨の中のカルシウム量が減り、骨がもろくなって骨折しやすくなる病気
骨粗しょう症の原因は?
身体の状態:閉経、加齢、やせている 家族に骨粗しょう症の患者さんがいる
生活習慣に関するもの:カルシウム摂取不足、運動不足、日照不足、喫煙、過度の飲酒
病気やお薬によるもの:糖尿病、関節リウマチ、胃切除、卵巣摘出など ステロイドの服用
骨粗しょう症の症状
腰や背中が痛む 腰や背中が丸くなる 背が低くなる
転んだ時に骨折しやすくなる
特に骨折しやすい部位は?
・腕の付け根・手首
・背中・・・脊椎骨折は痛みがないことが多いため注意が必要
・脚の付け根・・・→寝たきりの原因になる可能性あり
骨粗しょう症治療の目的は?
減少した骨のカルシウム量を増やし、骨を丈夫にして骨折を防ぐこと
骨粗しょう症の検査はどんな検査?
血液検査、尿検査、X線検査、骨量を測る検査
骨粗しょう症の予防と治療について
基本は、食事・運動・お薬
転倒を予防するための生活環境の改善
<食事>
積極的にとりたい食品
- カルシウムを多く含む食品・・・骨の原料になる
乳製品(牛乳、チーズ、ヨーグルト)
大豆製品(木綿豆腐、厚揚げ、納豆)
魚介類・海藻(いわし、桜えび、ひじき)
野菜(小松菜、チンゲン菜、切り干し大根)
- ビタミンDを多く含む食品・・・腸からのカルシウム吸収を増やす
鮭、乾しいたけ、卵黄
・ ビタミンKを多く含む食品・・・骨形成を促進する
納豆、キャベツ、小松菜
- たんぱく質・・・摂取量が少ないと骨密度の低下を助長
- 果物と野菜
過剰摂取を避けたほうがいい食品
リンを多く含む食品(加工食品、インスタント食品) 食塩 アルコール カフェインを多く含む食品
<運動>
骨に適度な刺激を与えて強い骨をつくる運動をしましょう
骨を支える筋肉を鍛えたりバランス感覚を高める運動で転倒しにくい体をつくりましょう
- 歩行運動(1日30分程度週3回)
- スクワット運動:足は肩幅よりやや広めに開き、深呼吸をするペースで(1セット5~6回1日3回)
- かかと上げ運動:椅子に腰かけ片足を上げて膝をのばした状態で5秒間静止させ、おろす(片足ごとに1日50回)
- 開眼片足起立運動:壁やテーブルにつかまりながら片足を少し上げる(片足ごとに1分間1日3回)
- 背筋運動
壁から20~30cm離れて立ち、壁に沿って両手をできるだけ上の方に伸ばす
頭の後ろで手を組み、両ひじをできるだけ後ろの方に引き、胸を開く
- 運動を行う場合は決して無理をせず、自分の体の状態に合わせて行いましょう
<お薬>
体内のカルシウム量を増やす薬
骨の形成を促進する薬
骨の溶解を抑制する薬
お薬による治療を続けることで、骨粗しょう症による骨折リスクを低下させることができます
- 一度骨粗しょう症による骨折を起こした人は、次の骨折が起こりやすくなります
⇒「骨折連鎖」
骨折連鎖を予防するために・・・
・骨粗しょう症の治療を続ける
・骨の状態を確認する
転倒を予防するために家の中で注意すること
・ スリッパを履く時はすべらないように注意しましょう
- 電気器具のコードに足をひっかけないように注意しましょう
- じゅうたんやマットのへり、部屋の段差でつまづかないように気を付けましょう
- 使った物を床の上に置きっぱなしにしないようにしましょう
- 階段や浴室には手すりをつけましょう
- 暗い場所に行く時は必ず電気を点けましょう