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糖尿病の食事療法
糖尿病診療ガイドライン2019年より食事療法の改訂・追加がありました。
1)今までは「三大栄養素のバランスが炭水化物50~60%、タンパク質20%、残り脂質20~25%とする」。を改訂では脂質25%を超える場合は、多価不飽和脂肪酸を増やすなど、脂肪酸の構成に配慮をするとしています。
- 多価不飽和脂肪酸とは植物油(えごま油、大豆油など)や青魚(サバ、イワシなど)に多く含まれている。悪玉コレステロールを減らす作用がある。
2)一律に「標準体重」とせず死亡率が最も低いBMIを年齢に応じて算出する「目標体重」
を用いるように変更されています。
<目標体重の目安>65歳未満:(身長)m×(身長)m×22
65歳~74歳:(身長)m×(身長)m×22~25
75歳以上:(身長)m×(身長)m×22~25※
※身長の短縮、ADL、摂食状況などにより適宜判断する
<身体活動量(体重1kgに必要なエネルギー量)>
20~30Kcal・・・軽い労作(大部分が座位の静的活動)
30~35Kcal・・・普通の労作(座位中心だが通勤、家事、軽い運動を含む)
35~Kcal・・・・・重い労作(力仕事活発な運動習慣がある)
<総エネルギー摂取量の目安>
総エネルギー摂取量(Kcal)=目標体重(kg)×身体活動量(Kcal)
- 例えば 64歳 身長170cm 肉体労働 男性の場合
1.7×1.7×22≒64kg(目標体重)
64×35≒2240Kcal(1日に必要なエネルギー量)
3)食事の摂り方に関する追加・・・個々人の食事パターンを評価しながら、適正な食材の
選択と規則的に3食を摂ることが糖尿病の予防に有効である。
野菜などを主食より先に食べ、よく噛んで咀嚼することが大事です。朝食を抜く食習慣あるいは就寝前の間食は肥満の原因となり併発症のリスクが高くなる傾向があります。
(まとめ)栄養素接種比率、総エネルギー摂取量、目標体重に関して、いずれも個別化を図り、個々の患者さんに合わせて柔軟に変更すると強調されています。
- 間食に関するQ&A
Q1 間食がいけないのはなぜか?・・甘い物は食べてはいけないと思っている患者が多いが、間食の量・頻度・食べ方に問題があるだけです。
Q2 夜中に食べると良くないのはどうしてか?・・・身体の体内時計遺伝子に脂肪をため込む遺伝子があり、その遺伝子が少なくなるのは朝6時から午後3時頃まで、逆に多くなるのは夜22時から午前2時に最も多くなるので、夜22時以降の飲食は太りやすいのでやめましょう。
Q3 おやつの糖質量の目安は?・・・1日10gまでを目安にしましょう。
ショートケーキ約1/5個分、シュークリーム約1/4個分、プリン約2/3
個分、大福約1/5個分、ドラ焼き約1/6個分、せんべい1枚、クッキー1枚
Q4 糖尿病の患者がおやつとして甘いものを食べても良いものは?・・・・
ハイカカオチョコレート(カカオ成分が70%以上のチョコレート)
おやつとして午前と午後に食べたり、食前に食べたりするのがいいでしょう。
1回あたりハイカカオチョコレート1片5gが理想です