〒811-2103
福岡県糟屋郡宇美町四王寺坂1-29-3
地図はこちら>>
TEL:092-404-7117
FAX:092-404-7118
〒839-1321
福岡県うきは市吉井町729-12
地図はこちら>>
TEL:0943-76-9300
FAX:0943-75-5275
〒839-0851
福岡県久留米市御井町695-11
地図はこちら>>
TEL:0942-65-7165
FAX:0942-65-7167
~潰瘍性大腸炎とは?~
大腸の粘膜にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患です。病変は直腸から上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。特徴的な症状は、血便と下痢、腹痛です。
難病に指定されており、まだ根本的な治療法は存在しませんが、正しい知識を持つことで通常の生活を送れる病気でもあります。
難病というと、命に関わる病気、ふつうの社会生活ができなくなる病気というイメージがありますが、潰瘍性大腸炎は、根治に至る治療のない病気ではあっても、ただちに命に関わる病気ではありません。難病に指定されている理由には、原因が不明であるということのほかに、国が支援して原因や病態を解明し、治療体系を確立しようという狙いがあるからです。 |
★ どんな人に多い?
発症年齢のピークは男性で20~24歳、女性では25~29歳ですが、若年者や高齢者に発症することもあります。男女比は1:1で差はありません。
★ 原因は?
腸内細菌の関与や本来は外敵から身を守る免疫機構が正常に機能しない自己免疫反応の異常、食生活の西洋化などが考えられていますが、まだ原因は不明です。
★ 主な症状は?
下痢や血便がみられ、腹痛を伴うこともあります。重症になると、発熱、体重減少、貧血などの全身の症状が起こります。また、腸管以外の合併症として、皮膚の症状、関節や眼の症状が出ることもあります。
★ 診断は?
大腸の内視鏡検査やX線造影検査、病理組織検査などを行い診断します。特に内視鏡像で、大腸の粘膜にびらんや潰瘍がみられることが特徴です。
★ 治療は?
初期治療が何より重要です。原則的には薬による内科的治療が行われます。
炎症抑制薬が基本となり、炎症が強い場合には、ステロイドが用いられます。免疫調節薬、生物学的製剤である抗体製剤などが用いられることもあります。しかし、重症の場合や薬物療法が効かない場合には手術が必要となります。
★ どういった経過をたどるの?
多くの患者さんでは症状の改善や消失(寛解)が認められますが、再発する場合も多く、寛解を維持するために継続的な内科治療が必要です。内科治療で症状の改善や消失がみられない場合には手術が必要となります。また、発病して7-8年すると大腸癌を合併する場合がありますので、症状がなくても定期的な内視鏡検査が重要になります。
重症で外科手術になるなど一部の場合を除けば、ほとんどの患者さんの 生命予後 は健常な方と同じです。
★ 日常生活について
寛解期には、原則として仕事や学校を制限する必要はありません。疲労がたまらない程度の運動もできます。適度な運動は疾患の活動性を低下させ、精神的ストレスを軽減するという報告もあります。ただし、心身の強い負担になるような運動は避けましょう。
- 食事の注意点
寛解期には、とくに食事の制限はありません。あまり神経質にならずに、適量をおいしく楽しくとりましょう。
- 飲酒
飲酒が潰瘍性大腸炎に及ぼす影響については明らかではありませんが、少なくとも寛解期であれば適量の飲酒は問題ないと考えられています。
~医療費の公費助成制度について~
潰瘍性大腸炎は厚生労働省の難病対策事業の対象疾患に指定されているので、所定の手続きを行い、認定されると、潰瘍性大腸炎治療における医療費自己負担(保険診療)の公費助成を受けることができます。 詳しくは、お住まいの都道府県の窓口(保健福祉担当課や保健所など)にお問い合わせください |